独特のぬめりと食感が魅力のなめこ。おなじみのカットなめこ、大粒の原木なめこなど、種類が増えてきました。基礎知識についてご紹介しましょう。
学名・分類
学名:Pholiota microspora. Berk.
分類:モエギタケ科スギタケ属
原産国
原産地は不明ですが、こんな経緯があります。
天然なめこは1933年に日本で発見されたときに「Pholiota nameko」という学名がつけられたのですが、これより前(1850年)にヒマラヤで発見されていたことがわかり、この際の学名に変わってしまいました。
現在の一般的な人工栽培は、大正時代に始まったと言われています。
旬の時期
- 菌床栽培:通年 *取り扱い量が多いのは10~1月
- 原木栽培:9~12月(山形) *産地による
- 天然もの:9~11月。最も生産量が上がるのは、5~7月
主な産地
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新潟県
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山形県
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長野県北海道
*農林水産省「令和2年 特用林産物生産統計調査」
栄養価
可食部100g当たり(生)
株採りなめこ | カットなめこ | |
エネルギー | 21Kcal | 14Kcal |
水分 | 92.1g | 94.9g |
蛋白質 | 1.8g | 1.1g |
脂質 | 0.2g | 0.1g |
炭水化物 | 5.4g | 3.6g |
カリウム | 240mg | 130mg |
ビタミンB1 | 0.07mg | 0.03mg |
ビタミンB2 | 0.12mg | 0.08mg |
ナイアシン | 5.3mg | 3.5mg |
ビタミンB6 | 0.05mg | 0.04mg |
パントテン酸 | 1.29mg | 0.48mg |
食物繊維 | 3.4g | 1.9g |
※出典:日本食品標準成分表2020年版 (八訂)
株採りとカットでは、パントテン酸(エネルギー代謝、皮膚や粘膜の健康維持)と食物繊維(腸内健康と免疫力の維持)に大きな差があります。
注目の栄養!
・ミューシレージ(英:mucilage)
食物繊維の一種で、なめこのぬめり成分です。
タンパク質の吸収を助け、粘膜を保護して胃壁を守る働きがあります。
代表的な栽培・採取方法
- 菌床栽培
- 原木栽培
- 天然もの
保管方法
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日持ちはよくないので、袋のまま冷蔵室で保存し、1~2日で食べきりましょう。
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冷凍保存もおすすめ。
カットなめこは袋のまま冷凍するか、冷凍保存袋に入れて密閉して冷凍します。
株採りなめこは株の根元を切り落としてばらし、さっとゆでて水けをきり、冷凍用保存袋に入れて密封し、冷凍します。
どちらも凍ったまま調理しましょう。
保存・加工での使用
塩漬け
天然ものを保存するときに向いています。
代表的な料理
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なめたけ
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赤だしみそ汁
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なめこそばアスパラの肉巻き
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