こんにちは!akeminと申します。
北海道から新庄市に移住してきたばかりの2児の母です。
移住者、そして子育てママの目線から最上地域の農業をレポートしていきたいと思います。
今回はさいとう農園さんで初めての芋煮会を体験したことと、農園サポーターとして貴重な経験をさせてもらったお話を書いていきます。
ラズベリ―の甘さに大はしゃぎ!
さいとう農園さんの紹介をします。
栽培作目は、米、繁殖和牛、ラズベリーです。
ラズベリーは加工品も作っていてラズベリーリーフのハーブティー、ドライラズベリー、ジェラート、ジャムなどが主な商品です。
(ジェラートは委託で作っていただいているとのこと)
どちらも農協や業者さんを通しての販売なので、直接販売しているラズベリーは経営割合で言うと小さな部門ですが、
人と出会える素晴らしい作物だと、さいとう農園の斉藤優子さんは仰っていました。
今回お世話になった斎藤優子さんは、若手女性農業者を対象にわくわくアグリカフェを開催したり、女性農業者達と共にマルシェに出店したり、地元の高校生達とコラボして最上ラズベリーを使ったお菓子を販売したりと、バイタリティあふれるすてきな方であり、私が尊敬している女性の一人です。
その他にも、「畑のハンモック」という農園サポーターの企画もしていて、我が家の息子たちも参加してきました。
実際にハンモックがあるわけではなく、「ハンモックのように包み込んでくれる」、そんな意味合いの居場所づくりの活動です。
(「畑のハンモック」については後半に)
太陽の下で野菜を収穫して、広い畑を駆けめぐり、もぎたてラズベリーの甘さのとりこになり、息子たちは大はしゃぎ。
そこでさらに驚いたのが、普段野菜をまったく食べないはずの息子がきゅうりをポリポリかじり、「おいしい!!」と言っていたのです。
偏食で頭を悩ませていたのが嘘だったかのように、きゅうりにかぶりつく様子に私が一番「すごい!」と感銘を受けました。
山形県といえば何を想像するだろう?
今も昔も、私は一番に「芋煮会!」と答えます。
大きな鍋をみんなで楽しげに囲んでいる芋煮会が本当にうらやましくて、「山形に行く機会があればぜひ食べてみたい !!」と昔から夢に見ていました。
でも芋煮ってどうすればいいんだろう……。
家でクックパッドを見ながら芋煮を作るも、何か違う。
「あぁ、私は芋煮会がやりたいんだ!」
そんな風にくすぶっていたところ、なんと!
優子さんから「今度芋煮会やりましょう」とお誘いがあり、うれしくて小躍り。
返事はもちろん、参加します!!でした。
芋煮とBBQと炊き立てごはん
さて、当日。
ドキドキワクワクと胸を弾ませ、さいとう農園さんに到着。
本格的なテント、テーブル、椅子、敷物がセッティングされているではないか!
芋煮だけではなくお肉や野菜でBBQ(バーベキュー)も始まっていて、まさに至れり尽くせり。
私たち家族の他に、たくさんのつながりで人が集い、にぎやかでほほ笑ましい雰囲気でした。
息子たちに大根抜きや、炊き立てのお米でおにぎりを握る体験もさせていただきました。
ヨイショ!!ヨイショ!!と合いの手を入れてもらい、しゅっぽん!!と抜けた大根はとても立派でみずみずしかったです。
お米もぎゅー!ぎゅー!と一緒に包み込み、握るアシストをしていただいた後、すぐに美味しい!!とかぶりつく息子たち。
お米のコマーシャルのオファーが来そうな食べっぷりでした。
自分で収穫をして、自分で作って、採りたて出来立てを頬張る。
実はそういった経験が一番の食育になるのかもしれない。
初の芋煮会とおもてなしに感動!
大きな寸胴鍋の中にはたくさんの芋煮。
火おこしした場所に置き、ぐつぐつ。
「すごい! これぞ芋煮会だ!!」
と感動して何回も動画、写真撮影をする私。
青空の下で、はふはふしながらみんなで囲む芋煮の美味しいこと。
そもそも里芋を食べる習慣がなかったので(いも煮といえばじゃがいもがメイン)、
つゆと里芋とお肉とゴボウのマリアージュがこんなにも素晴らしいものなんだと初めて知りました。
皆さんとても優しく、息子たちに声をかけてくれ、芋煮やBBQのお肉や野菜を「ここおいしいよ!」と振る舞っていただき、芋煮やお料理を取り分けてくれたりと、ありがたいことに終始おもてなしづくしでした。
そして、良い頃合いでカレールウとうどんを投入。
芋煮がどんな風に変わるんだろう?とワクワクしながら食べてみると、感動!!
具材たちが主張しすぎず良いアクセントとなり、カレーのコクと芋煮のつゆの甘みが奥深い味わいへと変化。
芋煮からカレーうどんとして、お互いの個性を活かしてよりおいしいものになっている。
今までいろいろ鍋物を食べてきたけれど、締めにサプライズしたのは芋煮が初めてでした。
これは何度でも食べたくなるなぁと実感しました。
ふと、北海道で春の訪れと共にジンパ(ジンギスカンパーティ)をよくしていたのを思い出しました。
山形では秋になると芋煮会のラインナップがスーパーに並ぶのを見てきたので、きっと皆さん「この風景を見ると秋を感じるのかなぁ」と思いました。
「畑のハンモック」に包まれて
冒頭で述べた「畑のハンモック」ですが、優子さんがある研修会で聞いたという精神看護の先生の言葉がきっかけになったという言います。
悩みを抱えていたり、生きづらいと感じている人がいて、
もしその人が命綱一本にぶら下がるようにギリギリで生きているとしたら、
その一本がぷつっと切れるとそのまま落ちていってしまう。
でも命綱が一本だけではなく、何本も連なって重なっていけば、
それはやがてハンモックのようにその人を包み込み、守ってくれる。
優子さんはそのお話に感銘を受けて農園サポーターとなり、居場所づくりのため畑を提供してくださっています。
それがたくさんの人々の「畑のハンモック」になっているのです。
私もまた、畑のハンモックのおかげで山形での暮らしに楽しさを見出せた一人です。
ありがたいことに優子さんから、「また芋煮会やりましょう!」とお誘いを受けたので、今からとても楽しみです。
さて、秋になったら待ちに待った芋煮会だ。
心地良い畑のハンモックに揺られてこよう。
(編集部追記)
今回の収穫体験&芋煮会は、さいとう農園さんのご厚意によるものであり、
一般の方の参加はお受けしておりません。
あしからずご了承ください。
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